力強い天井照明をひとつだけ点けたリビングは、まぶしすぎるように感じられ、消すと今度は暗すぎる、ということがあります。間接照明は、そんな悩みに別の答えをくれます。光を壁や天井などの面に向けて、やわらかく部屋へ反射させる手法です。明るい色の壁や天井、さらには本棚の内側までもが、光を拡散するものになります。この方法を試すために、配線をやり直す必要はありません。ただし、コンセントの位置、ランプの安定性、実際の使い方については考えておく必要があります。ここでは、心地よい雰囲気をつくるための具体的な6つの工夫を、その限界とあわせてご紹介します。
この方法は、次のガイドを補完するものです:光源の重ね方、および次のヒント:居心地のよい空間のつくり方.
1. フロアランプを明るい壁に向ける
明るい壁の近くに光源を置き、光は目ではなく壁に向けましょう。壁が光をやわらかく広げて返してくれるので、電球がむき出しに見えるときよりも、点ではなく面の光になります。購入前に、お手持ちのランプで試してみてください。壁から少し離し、ソファから光のにじみの大きさを確かめます。光源が近すぎると、くっきりとした円ができ、実用性よりも装飾性が勝ってしまうことがあります。
仕上がりは、壁の色や質感によって大きく変わります。マットな白い壁は、濃いブルーの壁や光を吸収する素材の壁よりも、一般的に多くの光を返します。リビングが深い色合いで塗られている場合、間接照明だけでは動線のための明かりが足りず、別の光源が必要になることもあります。また、ガラス入りの額縁に光を向けるのも避けましょう。反射が、むき出しのランプと同じくらいまぶしく感じられることがあります。
2. 天井を大きな拡散面として使う
天井に向かって光が広がるランプは、人々の頭上にやわらかな光の層をつくります。ローテーブルを中心に真下へ落ちる光よりも、会話を楽しむ空間を心地よくしてくれることがあります。天井が十分に明るい色で、動線の邪魔にならずにランプを置けるスペースがある場合に特におすすめです。ただし、放たれた光のすべてが椅子まで届くわけではありません。雰囲気づくりの光と、読書のための光は分けて考えましょう。
天井の隅にも注目してください。梁やコーニス、傾斜があると、思いがけない影ができることがあります。天井の低いリビングでは、光源が天井に近すぎると、均一に広がらず一部だけが明るくなってしまうこともあります。夜に、普段座るそれぞれの場所に腰かけて試してみましょう。椅子から電球が見える場合は、ランプの位置をずらすか、見えないように隠してください。
3. 本棚の奥を照らす
いくつかの小物の後ろや、棚の奥に向けて小さな光源を置くと、家具を増やさずに奥行きが生まれます。光が直接目に入らないようにすると、よりうまくいきます。ケーブルは本の出し入れの邪魔にならない位置に配し、照明器具の取扱説明書に従って、熱に弱い素材とは不適切に触れないようご注意ください。
すべての棚を均一に照らそうとしなくても大丈夫です。明るくする段は一、二段にとどめ、まわりに静かな部分を残すと、視覚的なリズムが生まれます。光は、陶器や積み上げた本、木の質感をそっと引き立ててくれます。一方で、反射するガラスがぎっしり並んだ本棚では、光の点が増えすぎるおそれがあります。明るさを上げる前に、まず物の配置を動かしてみてください。多くの場合、そのほうが効果的に解決できます。
4. ソファやアームチェアの後ろにハロー(光の輪)をつくる
ソファが壁の手前にある場合、後ろへ向けた光がやわらかな背景になります。家具と壁が視覚的に分かれ、大きな暗い面が広がる印象も和らぎます。読書用のアームチェアでは、手元を照らす専用の光に加えてこのハローがあると、とても心地よく過ごせます。ただし、手元用の光の代わりにはなりません。壁の反射だけで読書をすると、ページが十分に明るくならないことがあります。
背もたれの後ろに使えるスペースを測りましょう。取扱説明書で空けておくよう指示されている場所に、照明器具やそのケーブルを挟み込まないでください。立ち上がるときにランプに引っかかる人がいないか、コードが通路を横切っていないかも確認しましょう。十分な距離が取れない場合は、家具の横に光源を置くか、近くの隅に向けてください。写真映えよりも、安全性と毎日の使いやすさを優先しましょう。
5. すでにあるウォールライトを活かす
ウォールライトがある場合は、光が上・下・壁のどこへ向かうのかを確かめましょう。機種に合った電球を選ぶだけで、取り付けをやり直さなくても印象を変えられます。テーブルや鏡を少し動かすだけで、ソファからハローが見えるようになることもあります。目的は電気器具を自分で改造することではなく、今ある光の位置をより上手に活かすことです。
光源が見えているウォールライトは、壁に取り付けられているからといって間接照明になるわけではありません。リビングに座って、電球が視界に入っていないか確認してください。入っている場合は、光源を隠すよう設計されたシェードや照明器具を、認められた取り付け方法で選びましょう。布や間に合わせの物でランプを覆うのは絶対にやめてください。目指す雰囲気のために、取扱説明書に反する使い方をしてはいけません。
6. 小さな光源を複数に分けて配置する
やわらかな光を高さを変えて二か所に灯すと、ひとつの強い光に頼るよりも、リビングにほどよい奥行きが生まれます。ソファ近くの壁に反射させた光と、コンソール付近のもうひとつの光が、空間をすべて均一にすることなく目印になってくれます。まずは別々に点灯して、それぞれの役割を確かめてみてください。映画を観るときはどちらか一方だけを残し、友人を招くときにもう一方を加える、といった使い方ができます。
この方法では、操作のしやすさも考える必要があります。3つのランプに煩雑な操作が必要だと、結局すぐに天井照明へ戻ってしまうでしょう。スイッチ付きコンセントや手の届きやすいスイッチを使えば扱いやすくなりますが、器具の電気的仕様は必ず守ってください。調光対応のLEDをお使いの場合は、購入前に互換性をご確認ください。低い明るさでも問題なく動作するとは限りません。
実用的な明かりを残し、夜に確かめる
間接照明はリビングをやわらかく包みますが、壁や天井で反射させると光の一部が失われます。小さな文字を読む、ボードゲームをする、家具を片づける、掃除をするなど、はっきりした明るさが必要な場面には、直接照らす光を残しておきましょう。すべてのランプをいつも全開にする必要はありません。ひとつのランプで何でもこなそうとするより、役割を分けるほうが柔軟に使えます。
実際に部屋を使う時間帯に試してみてください。昼間は心地よく見えた配置も、窓からの光がなくなると足りなく感じることがあります。比較しやすいよう、同じ露出でいくつかの配置を撮影するのも一案ですが、ご自身の目と実際の作業での使いやすさも頼りにしてください。テレビへの映り込み、テーブルにできる影、動きやすさも確認しましょう。機器を替える前に、まず位置の調整から始めるのがおすすめです。
リビングの悩み別、どのアイデアが合う?
| シーン | 試したいこと | 注意点 |
|---|---|---|
| 何もない明るい壁 | 光源を壁に向ける | 光の跡がくっきり出すぎる |
| 明るい色の天井 | 上向きの光を使う | 読書には不十分 |
| 本棚 | 棚の奥を照らす | コードと映り込み |
| 読書コーナー | 椅子の後ろにハローをつくる | 読書灯を加える |
この表は配置の目安を示すもので、特定のモデルの性能を保証するものではありません。結果は、面の素材、距離、照明器具によって異なります。
光の広がり方でランプを選ぶ
セレクションの中から、フロアランプとウォールライトを比べてみてください。光がどこへ向かうか、座った位置から光源が見えるかどうかに注目しましょう。リビングのあらゆる用途を、装飾用ランプひとつでまかなうことは想定されていません。
よくあるご質問
間接照明だけでリビング全体をまかなえますか?
雰囲気づくりや動線の確保には役立ちますが、読書のような作業には、適切な位置に補助的な光源が必要になることが多いです。
壁は白く塗るべきですか?
一般的に、明るい色の壁のほうが光をよく反射しますが、色のある壁でも装飾的なハローを生み出せます。塗り替える前に、まず見え方を試してみてください。
電球を布で隠してもいいですか?
いいえ、メーカーからの明確な指示がない限りおすすめできません。シェードや、光源を隠すよう設計された照明器具を、取扱説明書に従ってお使いください。
色温度はどれを選べばいい?
暖かみのある光はリビングの雰囲気に合いますが、心地よさは明るさや光の広がり方、ほかの光源にも左右されます。
ランプだけでなく、面も含めて光をつくる
壁、天井、家具は、手軽な拡散面として活用できます。まず光の向きと光源の見え方を試し、そのうえで作業用の光を加えましょう。心地よいリビングは、間接的な雰囲気の光と、必要に応じて点けられる機能的な光を組み合わせてつくられます。








